デザインから考えるセキュリティリスクの回避

株式会社エアー 北村 俊哉

ここ数年、世の中ではYoutubeなどの動画配信サービスが隆盛を極めています。
とりわけ短時間の動画をスマホアプリから投稿するサービスが登場してきてからは
誰もが個人で動画を気軽に公開できる時代になっています。

個人が発信できるエンターテイメントツールが豊かになった反面、
従業員がアルバイト先の調理場などで悪ふざけをした様子をスマホで録画し、その動画をノリでアップロードして炎上・・・
という困った事案も出てきてしまいました。

そんなとき一時期SNSで話題になっていたのが
「誰もが知っている世界的なファストフードチェーン店では
従業員による不祥事の話を聞かないがそれにはある理由がある」というものでした。

その理由とは、常にだれかが監視しているだとか、コトがばれたときの罰則がとんでもなく厳しいとか
そういう息苦しさを感じるようなものではなく制服のデザインにありました。

ここでようやく今日のタイトルのワードである「デザイン」と「セキュリティ」がつながります。

そのチェーン店では従業員に制服が支給されており、下はズボン、上は襟付きのシャツというスタイルです。

シンプルなスタイルではあるのですが、更にそれらのズボンにもシャツにもポケットが無いそうです。

つまり、物を入れる場所が無いからスマホを持ち込んだり店内のものを持ち出したりできない、という事のようです。

上記はSNS上の話なので事実とはもしかしたら違うかもしれませんが
この話の示すところは、ルールで縛るのではなく、デザインとして不用意なことが出来ないようになっているという、
「意図を持ったデザイン」、「利用者にわかりやすいデザイン」にすることでセキュリティリスクを減らせるという事だと思います。

身近な例であればクリーンデスクも一つのオフィスにおけるセキュリティリスクを回避するためのデザインですね。

普段から整理整頓されたデスクであれば
普段と違う光景(エラー)に気が付きやすくなり、
落とし物(忘れ物)や不審な物が目にとまりやすくなります。

赤色や黄色だと危険というような「色」から、今回のチェーン店の話のような物理的な「形」まで、
デザインからセキュリティを考えるという視点は個人的にもおもしろいと思います。
明文化されたルールによる制限だけの場合、あまり窮屈なルールだとしんどいです。

ルールを知っている必要があり、それをしっかり守らないと保てないセキュリティではなく、
意識しなくてもセキュリティの高い状態を保つところまでいくにはデザインの力が必要だと思います。

特に今回のチェーン店の話のように、使う側が意識せずにデザインの意図に沿って
利用できるツールというのはとても優秀なデザインだと思います。
みなさんの身の回りにあるものの形や大きさも、もしかすると普段意識しないところで深い意図を持つデザインのツールがあるかもしれません。

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