AIによる平時のメール監査
株式会社エアー 菅山 征克
企業で行われるメール監査には有事と平時とがあり、それぞれ目的が異なるため、実施内容が違ってきます。
有事のメール監査は、社内外からの不正行為の通報などをきっかけに、その証拠を見つけるために実施するものです。検知漏れがあることは許されないため、全件アーカイブしたメールの中から不正に関わる対象期間、対象者等で絞り込み検索をした後、でてきたリストを人海戦術でくまなくチェックしていくことになります。場合によっては、専門のフォレンジック調査会社に委託することもあるかもしれません。
状況が状況だけに、労力が、コストがと言ってられません。
一方、平時のメール監査は、日常のメールの中からあるかどうか分からない不正行為を見つける、もしくはその兆候を見つけ、不正を未然に防ぐことを目的に定期的に実施するものです。
企業内の全従業員を対象にメール監査を行う場合、例えば従業員数が数千を超えるような大企業だと、1日のメールは、数万、数十万という通数におよびます。この量だと全件チェックという訳にはいかず、特定の部署のみ、社外宛てのメールのみ、添付ファイル付きのメールのみといった条件で絞り込んでいかないと、とても監査担当者がチェックし切れません。
勿論、不正行為に繋がるピンポイントの必殺キーワードのようなものがあるならば、それなりの数まで絞り込むことはできるでしょう。ただ、大量の業務メール(しかもほとんどは全く問題のない)の中から、不正行為につながるキーワードを特定することは至難の業であり、特定できたとしてもその数は少なくはないでしょう。また、業務内容や人の入れ替わりといった変化などにより、常に見直しが求められます。
会社の利益を損なわないために必要とはいえ、担当者にとっては、日々時間と労力をかけて実施する業務としてはモチベーション的にも中々厳しいように思います。
そういった苦労をし続けてきた企業、とりわけ法務やコンプライアンス部門から期待が寄せられているのが、昨今話題になっているAIです。
このAIによる平時のメール監査により、メール絞り込みの検討や大量に抽出されたメールをチェックするという大変な日常から解放されたい…そんな思いからの期待だと推測できます。
弊社でも、従来型のアーカイブからキーワード検索を行う製品を販売する中で、こういった沢山のお客様の声を耳にし、それに応えるべくこの平時のメール監査に掛ける時間と労力を軽減するAIサービスを開始致しました。
ここで「軽減」と控えめな表現にしたのには理由があります。
AIメール監査により、お客様の日々の作業が軽減されることは間違いないのですが、はじめからすべてAIに任せておけばよいという夢のサービスではありません。これは弊社以外のAIサービスでも同じです。
学習済みのAIであっても、その初期状態で判定処理を実施した場合、本来検知されて欲しいものが漏れたり(検知漏れ)、検知されて欲しくないものが検知されてしまう(誤検知・過検知)事象が見られます。これはお客様の業種特有の学習ができていなかったり、逆に一般的な情報で学習され過ぎていることによるものだったりします。
こういったずれは、お客様が検知したいカテゴリを明確にし、ある程度の期間AI判定による検知を行い、検知漏れ、誤検知・過検知を洗い出し、お客様の業務に応じた情報で再学習させていくことにより改善できます。
人間の成長と同じように、AIも成長するための期間と教育が必要だということをご理解頂ければと思います。
このAIメール監査の機能や仕組みについては、ホームページの資料、パンフレット、また営業の説明やデモでもご理解頂けると思いますが、AIはやはり実データを使って試して頂くのが一番です。弊社では、このAIサービスのPoCを積極的にお薦めしております。サービスでのご提供となるので、サーバの準備は不要です。検証したいメールデータさえ揃えて頂ければご利用頂けます。
また、弊社がお薦めするPoCでは、ご採用頂いた際に実施するオンボーディングサービスの一環で行うチューニング(上記の再学習)も実施致します。
このオンボーディングサービスも含め、是非、AIによるメール監査をPoCで体験してみて下さい。
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