問題が起きてしまったあとの対処こそが重要

株式会社エアー 巽 政明

企業におけるメールの誤送信を防止する対策は、方法やレベルの違いはあれ、いまや常識として行われていると思います。
弊社の販売しているWISE Alertも、その対策に有効な製品の一つです。

しかし、どのように対策をしても、またどのような製品やソリューションも、
残念ながらいまのところ、メールの誤送信を100%完全に防止することまではできません。
誤送信をできるだけゼロに近づけようとするものではありますが、完全にゼロにできるものではないのです。
将来、AI技術を使った「誤送信完全ゼロ保証」製品が登場するかもしれませんが、いまはまだそこまで至っていないのが実状です。

したがって、誤送信対策に手を尽くすのと並行して、
「それでも誤送信はいつか起こりうるものだ」という前提で、万一の発生後の対策を考えておくことも必要になります。

さて、あなたの組織でメール誤送信が起きてしまったとします。
そのとき、どのようにその問題が処理されるか、想像してみてください。
あるいは過去に実際に発生した経験をお持ちなら、そのときどうだったかを思い出してみてください。

メール誤送信が起きたことを報告し、組織内で共有する「システム」は存在する(存在した)でしょうか。
ここでいう「システム」とは、いわゆるソフトウェア的なそれではなく、
たとえば、誤送信が発生したら上司に報告し、その上司は部門責任者に、部門責任者は経営者に、
そして、顧客や当事者を含む関係者にどのように報告するか、
といった報告フローや公表までのルールが決められていること、などです。

おそらくこうした広義のシステムは、程度の違いはあれ、すでにできている企業は多いと思います。

しかし、もう一つ大事なことがあります。それは、問題を適切に処理する「企業文化」が存在するかどうかです。

たとえば、問題を起こした本人を処罰したり、上司が厳しく叱責したりすることが当たり前になっている組織で、問題の発生はすみやかに共有されるでしょうか。
あるいは、責任を本人だけに押し付けたり、発生自体を隠蔽しようとしたりする企業で、適切に問題は解決されるでしょうか。

オープンに問題を共有し、組織全体で問題に対処する企業文化を持たない企業は、
問題の発生自体が隠蔽されたり、対応が遅れて、もっと問題を深刻化させたり、といったことになる、別のリスクを抱えているといえます。
不祥事を起こした企業が、その事実を隠そうとし、さらに問題を深刻にしてしまう事例には事欠きません。

しかし一方で、問題の発生を隠蔽せず、正直に事実と対策を速やかに発表し、
最終的に事故発生前よりも尊敬を集めるようになった、という企業も世の中には存在しています。

「問題自体はなんでもない。問題への対処がすべてである」という言葉があります。
問題(メール誤送信)そのものより、本当に問われるのは、それにどう対処するか(したか)、なのではないでしょうか。


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