ルールがあるのにメール誤送信が起きる理由
株式会社エアー 営業技術担当
多くの組織では、何らかのメール送信ルールが設けられています。宛先の確認方法、CC・BCCの使い分け、社外送信時の注意点など、あなたの会社でも設定されていないでしょうか。
それでもなお、メール誤送信は完全にはなくなりません。この事実は、「ルールが足りない」「守られていない」という単純な話では説明できません。
これには、ルールがやがて「前提」になることが関係していると考えています。
ルールは作られた直後こそ、強く意識されます。しかし日常業務の中で繰り返し使われるうちに、それは次第に「前提条件」へと変わっていきます。
「このやり方で問題なかった」
「いつも通りだから大丈夫」
こうした状態では、ルールは“守る対象”ではなく、“意識しなくてよいもの”になります。違反しているわけではありません。ただ、確認されなくなっているだけです。
例外対応は、ルールを壊さずにその効果を弱らせます。誤送信が起きやすい場面を振り返ると、多くはルールそのものではなく、例外対応が関係しています。
- 今回だけ直接送る。
- 相手が分かっているから省略する。
- 急ぎだから簡略化する。
これらはルール違反ではありません。しかし、例外が積み重なるほど、「通常の運用」が曖昧になります。その結果、どこからが例外で、どこまでがルールなのかが分からなくなっていきます。
本来、ルールが存在する理由は判断の迷いを減らすためでもあります。多くの人が一定の安全性を保てるようにするためのものです。ところが実際には、
「書いてある通りにやっている」
「これまで問題がなかった」
という理由で、考える工程そのものが省略されることもあります。
ルールが、安全装置ではなく自動運転装置のように機能し始めると、かえって事故は起きやすくなります。問題は「ルールが守られていないこと」ではありません。
メール誤送信は、誰かが怠ったから起きるわけでも、ルールが間違っているから起きるわけでもありません。
多くの場合、ルールと日常業務の距離が少しずつ広がった結果として表面化します。守る・守らないという二択では捉えられないところに、この問題の難しさがあります。
誤送信を減らすために、本当に必要なのは新しいルールを増やすことではありません。今あるルールが、どのように使われ、どのように前提化しているのか。そして、どんな場面で例外になっているのか。そこを見直すことが、結果的に事故を減らす一歩になります。
ルールは「あること」よりも、「どう使われているか」が問われます。
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